オーストラリアドルの特徴を徹底解説!

この記事で解決できるお悩み
・豪ドルは稼げるの?
・豪ドルはどんな特徴があるの?

 

豪ドルは政策金利が徐々に下がってきてしまったとはいえ、国の安定性も良く、未だに人気のある通貨です。

他の主要通貨ペアと比べてもスワップポイントも高く、なおかつ為替差益を狙ったトレードも十分に期待できます。

高金利通貨でトレードをしてみたいという方は、是非参考にしてみてくださいね。

 

 

豪ドルの特徴 『輸出先の影響を受けやすい資源国通貨』

豪ドル(オーストラリアドル)はFXで取引されている通貨の中でも、比較的高金利な通貨として人気があります。

 

オーストラリアは鉄鉱石や石炭など豊富な資源を持ち、全輸出の5割以上を鉱物資源が占めていることから、豪ドルは資源国通貨という側面を持っています。

 

そーすけ
例えば原油が買われると豪ドルも買われる傾向にあるよ

原油に関してはオーストラリアは輸入の方が大きいので原油市場の影響は少ないように見えますが、商品市場全体の動向と原油市場との相関性が強いこともあり、豪ドルと原油市場の価格にも相関性が出てくることがあります。

 

次のチャートはAUDUSDと原油の価格の推移ですが、大きな方向性は同じ方向を向いていることが多いことは確認できると思います。

 

 

また、オーストラリアは中国を最大の貿易相手としており、輸出全体の30%以上が中国向けです。

そのため、豪ドルは原油・金・鉄鉱石などの商品価格の変動のほか、中国の要因の影響を受けやすいという特徴があります。

 

そーたろ
中国の経済指標が良ければ豪ドルにプラス、景気鈍化が示唆されれば豪ドルにとってマイナス材料となります

 

2000年代には資源高騰の追い風を受けていたオーストラリアですが、その後の中国経済の減速などを受け資源価格は大きく下落しました。

 

輸出品目(上位品目) 鉱物・燃料(鉄鉱石、石炭、天然ガス)、製造品(コンピューター・通信機器、乗用車、自動車部品)(2017年 JETRO)
輸入品目(上位品目) 製造品(乗用車、コンピューター・通信機器)、鉱物・燃料(化学製品、製油)(2017年 JETRO)
輸出相手国(上位国・地域) 中国、日本、韓国、インド、米国(2017年 JETRO)
輸入相手国(上位国・地域) 中国、米国、日本、韓国、タイ、ドイツ(2017年 JETRO)

 

また、豪ドルは市場のリスクオン、リスクオフの影響を受けやすい傾向があり、投資家がリスク選好を強める(リスクオン)場合は上昇しやすく、逆に投資家がリスク選好を弱める(リスクオフ)場合は下落しやすい通貨です。

 

 

スワップポイントが高く安定感がある

そーすけ
豪ドルの魅力はスワップポイントの高さ!

各FX会社は豪ドル/円の1日当たりのスワップポイントを、30円台~50円台に設定しているところが多いようです。

さらにオーストラリアは政治的・経済的に安定している国のため、スワップポイントを狙った長期的な運用をするトレーダーも多くいます。

国の評価も高くスワップポイントも高いため、豪ドルは長期投資に向いている通貨だと言えます。

 

 

日本時間の午前中に大きく動く

豪ドル/円は、日本時間の午前中に比較的大きく動きます。

これはオーストラリアの経済指標の発表時刻が午前中であること、経済影響の大きい中国の経済指標の発表も午前中であることが多い、ということが原因だと考えられます。

オーストラリアの主な経済指標の発表時刻は、サマータイムで日本時間の午前9:30、標準時間で午前10:30となっています。

アメリカの雇用統計のように注目度も高いため、発表されたときはレートが大きく上下することがあるんです。

また中国の経済指標発表時刻が午前中にあった場合も、オーストラリアは経済的な結びつきが強いため、影響を受け豪ドル/円が動いてしまう可能性もあります。

 

 

新興国通貨より金利は低いが取引しやすい

オーストラリアは新興国であるトルコやメキシコ、南アフリカランドなどの通貨よりも、金利こそ劣るものの国の安定性は抜群です。

そーたろ
高金利通貨としてはかなり安定しており、取引しやすいということも豪ドルの特徴の一つです

新興国の通貨はかなり高金利ではありますが、経済や政治的に不安定なことも多く、ポジションを持ち越す際のリスクが大きいです。

しかしオーストラリアは経済や政治も安定しており、テロの標的にもされにくいため、新興国通貨ほどのリスクはありません。

 

 

オーストラリアドルの変動要因

主な上昇要因

国際情勢 地政学リスクや金融不安の後退
金融政策 金融引き締め(観測の高まり)
経済指標 豪州の雇用統計、小売売上高、CPIなどの経済指標が市場予想を上回る良い数字の場合や中国の経済指標が良い場合
その他 農産物や鉄鉱石などの商品価格の上昇

 

 

主な下落要因

国際情勢 地政学リスクや金融不安の高まり
金融政策 金融緩和(観測の高まり)
経済指標 豪州や中国の経済指標が市場予想を下回る悪い数字の場合
その他 農産物や鉄鉱石などの商品価格の下落、中銀総裁など要人による豪ドル高けん制発言など

※上昇要因・下落要因は現在の環境による一般的な目安であり、市場の注目度や見方により真逆の値動きになることがあります。

 

 

豪ドル/円はどれくらい稼げるの?

豪ドル/円を取り扱っているFX会社の中でも、1日あたり22円の高水準なスワップポイントをもらえるGMOクリック証券を利用した場合、どれくらい稼げるのか見てみましょう。

1万通貨の取引で、1日あたり22円のスワップポイントをもらえます。

これを1ヵ月(30日間)に換算すると660円です。

1年(365日)後には8,030円のスワップポイントになります。

豪ドル/円の為替レートは現在約73円ですので、レバレッジを25倍かけると約29,000円の投資資金で年間8,030円のスワップポイントがもらえることになります。

取引量を10万通貨にした場合は、29万円の投資資金で年間8万300円のスワップポイントとなり、5年間保有し続けることができれば投資資金を上回ります。

 

 

金利が下がってもまだまだ高スワップ!

オーストラリアは利下げが続き、10年前は7.25%もあった金利が2020年3/17時点では0.75%になっています。

「豪ドルはスワップポイントで儲ける」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、以前のような高金利通貨ではなくなってしまったのは事実です。

現在ではトルコリラやメキシコペソなどの、新興国の通貨が注目を集めています。

しかし先ほども紹介しましたが、新興国は経済や政治の面で不安定なことが多いです。

その点オーストラリアは非常に安定している国なので、急激な値動きを心配する必要もありません。

そのため豪ドルは「安全通貨」とも呼ばれており、スワップポイントはもちろん、為替差益でも十分な利益を狙えることが魅力です。

 

 

豪ドル/円の過去10年!この間に起こった5つの出来事

こちらは豪ドル/円の過去10年間の為替チャートです。

2020年3月現在、70円台を低空飛行し続けている豪ドルですが、リーマンショック前や2014年前後には100円に到達したこともあります。

長期的に捉えると豪ドルは割安で買い時と見ることもできますね。

 

一方で、輸出相手国の中国やオーストラリア国内の景気が改善されないと確かな上昇トレンドは発生しないというのも事実。構造的にもかなり時間がかかるでしょう。

忍耐強く上昇を待てる人が豪ドル投資家として成功できる人ってことだね。

 

 

中国とアジアの成長によって経済が左右される

オーストラリア経済は鉱物資源や石炭などは、中国やアジア諸国の消費次第という部分があります。

これら貿易相手国の不況や急成長などは、オーストラリアの輸出入需要に影響を与えます。

 

そーたろ
最近では、中国経済の減速に直接的な影響を受けるようにまでなっています。
そのためオーストラリアの主要貿易相手国もチェックしておくことが重要です。

 

 

豪ドルに特に影響を与える4つの経済指標

豪ドルに影響を与える経済指標で、特に影響が大きいのは以下の4つです。

豪ドルに影響を与える経済指標!
1.RBA政策金利発表
2.オーストラリアの雇用統計
3.中国のGDP成長率
4.中国のCPI

 

RBA政策金利発表

RBAとはオーストラリアの中央銀行のことです。

毎月第一火曜には、政策金利の発表が行われます。

この政策金利の発表と同じ日にRBA総裁がコメントを出すのですが、その内容によって相場が大きく動く可能性があります。

そのため政策金利の発表時は、RBA総裁のコメントにも注目しておきましょう。

 

オーストラリアの雇用統計

オーストラリアの雇用統計も、政策金利発表と同じく注目度の高い経済指標です。

毎月中旬に、統計局が新規雇用者数と失業率を発表します。

雇用は個人消費に直結し、失業率が大きかったり雇用者数が少なかったりすると、景気が後退してしまいます。

その結果、物が売れにくくなり、給料も下がるといった悪影響が出てくるのです。

アメリカの雇用統計でもそうですが、雇用統計発表時は重要な経済指標となるため、必ずチェックしておきましょう。

 

中国のGDP成長率

中国のGDPは、中国国家統計局が年に4回発表する指標です。

GDPは全体的な景気の動向を見ることができ、GDP成長率が良ければ景気も良好で、 悪ければ景気も悪化すると判断できます。

中国経済との結びつきが強いオーストラリアですので、この中国GDP成長率も重要な指標として覚えておいてください。

 

中国のCPI

CPIとは、消費者が物やサービスを買う時の物価の変動を指数化したもので、中国のインフレ動向を見る上で重要な指標です。

CPIが前年よりもプラスならインフレ傾向、マイナスならデフレ傾向ということがわかります。

経済は緩やかなインフレの状態が良いとされており、年2%ぐらいが適切とされていることが多いようです。

これは急激なインフレだと、通貨価値がなくなるリスクがあるからです。

 

 

豪ドルのまとめ

豪ドルの特徴をまとめると、以下のようになります。

① 豪ドルは輸出先の影響を受けやすい
② スワップポイントが高く安定感もある
③ 日本時間の午前中に大きく動く
④ 新興国通貨よりも取引しやすい
⑤ 豪ドルに影響を与える経済指標は、RBA政策金利発表・豪雇用統計・中国GDP成長率・中国CPI

今回は豪ドルについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

国の信頼性を考えても、長期投資をする方にとってもかなり向いている通貨だと言えます。

もし高金利通貨でトレードを考えているのであれば、新興国通貨のような不安定なものよりも、 まずは豪ドルから始めてみてはいかがでしょうか。

マネースクエア_カナダドル

 

↓ トラリピ先駆者として著名なあっきんさんと鈴さんが書籍を出版しました!

 

↓ トラリピの魅力がわかりやすく書かれてますので興味のある方はぜひ!!