フリーランスになるために知っておくべきこと

 

政府の働き方改革によって脚光を浴びているフリーランス。

フリーランスとはそもそもどういう意味なのでしょうか。

この記事ではフリーランスを取り巻く環境も含めて解説します。

 




 

 

1.フリーランスとは

フリーランスとは特定の企業などに所属せず、自分のスキルを活かして一般的には複数の企業から仕事を受託する人のこと指します。

今の日本は1つの会社に所属して正社員として働くのが一般的ですが、フリーランスは自分のスキルを活かして、複数社を相手に働いています。

正社員は時間や場所を多くの場合は制限されていますが、フリーランスは自分のスキルを活かしてカフェや自宅で仕事をするなど場所や時間を自由に働くことができます。

 

 

2.個人事業主の意味

個人事業主はその名前の通り、個人でビジネスを営んでいる人のことをさします。

これを聞くと「社長さんなのかな?」と思う人も多いと思いますが、個人事業主の方は法人を設立していないので、厳密には社長でありません。

法人を設立しないで個人でビジネスを営んでいる人を個人事業主とよびます。

 

 

3.実は多いフリーランス

実はフリーランスの人口は1000万人を超えています。

2017年クラウドソーシングを行うランサーズが行った「フリーランス実態調査」の中で日本のフリーランス人口を発表しました。

フリーランス人口は1122万人と推計されています。これは前年比5%増の数字だそうです。

この中の内訳は、副業系すきまワーカーが41%、自営業系オーナーが29%、複業系パラレルワーカーが25%、自由業系フリーワーカーが5%となっています。

スキマ時間で働く副業や複数社で働くパラレルワーカーやフリーランスなど日本人の中で意外と広まっている働き方です。

 




 

 

4.政府の働き方改革

この1つの要因として政府の働き方改革があげられます。

政府は2016年8月に働き方改革担当大臣というポストを作り2016年9月に働き方改革実現会議を設置しました

 

この働き方改革では、長時間労働の是正や副業などの新しい働き方を推進していて、世耕経産大臣は「フリーランサー」のような、時間・場所・契約にとらわれない、柔軟な働き方は働き方改革の鍵となると語っています。

税制において不利だったフリーランスも2018年の税制改正案で実質減税になるような法案が審議されています。

政府が推進することによりマスコミもフリーランスなどの働き方に注目するようになり、フリーランスはどんどん増えています。

 

 

5.景気がさらに後押し

働き方に加えて景気がさらに後押しをしています。

アベノミクスの効果により景気が好転して人手不足が深刻になりつつあります。

正社員を募集してもなかなかいい人材は集まらず、自由な働き方を推進しアピールすることによって優秀な人材を確保しようと企業も動き出しています。

特にIT系では転職の有効求人倍率が7%を超えるほどで、フリーランスでもいいから手伝ってほしいというのが、現場の本音です。

フリーランスは今後もがどんどん増えていくでしょう。

関連:フリーランス仕事の探し方と取り方

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6.フリーランスの職業

フリーランスとは実際にどのようなタイプ・職種があるのか見ていきましょう。

今回はIT系中心にフリーランスになりやすい職業をご紹介します。

 

①エンジニア

エンジニアはアプリやwebサイトなどを開発するのが仕事で、プログラミングコードを書くなどの仕事をしています。

エンジニアのフリーランスはかなり前から多く、エンジニアでのフリーランスは珍しくなく、もはや一般的な働き方になっています。

エンジニアはパソコン1つあれば仕事ができるし、コミュニケーションも他の職業と比較して要求されていないため、フリーランスに向いている職業といえます。

エンジニアは特に人が足りていない職業なので、今まで働いたことがない未経験の方でも少し経験を積めば、フリーランスエンジニアになれたりします。

 

最近では無料で学べる就職支援やフリーランスになる支援を行うプログラミング塾も登場しており、お金がなくてもエンジニアになることができます。

エンジニアは難しいイメージがあると思いますが、機械系にからっきし疎い人も活躍している分野でもあります。

フリーランスになりたいのであれば食わず嫌いをぜずに少し挑戦してみることをおすすめします。

 

②フリーライター

ライターの仕事は端的に言えば原稿を書いて届けるだけです。

場所も選ぶ必要がないし、成果もわかりやすいため、フリーランスに向いている職業といえます。

エンジニアと一緒でライターもフリーランスはかなり多いです。原稿を提出すれば世界中どこでも仕事をすることができることが魅力です。

また、記事をネット上に作成して集客を狙うコンテンツマーケティングが一般的なマーケティング手法になったため、大量のライターが必要になっていることもフリーライターが増えた要因です。

フリーライターは全国どこでも仕事を行うことができるので、地方で働いている主婦を中心に人気がある職業です。

 

ライターのフリーランスの収入はピンキリです。

稼ぐ人は1文字10円以上で書いているし、稼げない人は1文字1円未満で書いています。

この差はライティングのスキルによるもので、検索流入を増やすSEOライティングをできる人はフリーライターでかなりの額を稼いでいます。

フリーランスのライターを目指すのであれば、

まずはライターとして働いて力をつけてフリーランスを目指すのが合理的です。

 

③デザイナー

IT系のデザイナーはwebサイトやアプリなどのデザインを作ることが仕事です。

デザイナーはアウトプットの質のみで評価される世界です。

センスとスキルが必要なので、誰でもなれる分野というわけではありません。

 




 

 

7.フリーランスのメリット

 

フリーランスの働き方はたくさんのメリットがあり魅力的です。

 

 

①自由な働き方

なんといってもフリーランスの醍醐味といえば自由な働き方でしょう。

契約内容によるから一概にはいえないけど、フリーランスになれば自由になるので、オフィスに出社する必要だってなくなります。

朝遅く起きたっていいし、夜更かしだって出来る。

ここまでの自由は正社員ではほぼ無理なので、フリーランスの大きなメリットといえるでしょう。

 

②結果が報酬に現れる

契約形態にもよりますがフリーランスは基本的に成果で見られることになります。

成果を出せば出すほど案件は増え、高い額でオファーを受けられる機会が増えてきますし、自分で高い報酬を要求することも可能になります。

 

 

8.フリーランスのデメリット

魅力的なフリーランスですがフリーランスになるデメリットもあるのが事実です。

 

①不安定

フリーランスは正社員ではないから首を切ることは簡単ですぐに切られたりします。

フリーランスは景気の影響をもろに受ける職種で、景気が良ければたくさん仕事を受託できます。

景気が良ければ報酬単価も上がっていきますが、逆に景気が悪ければ真っ先に切られたりします。

あまり表に出さないけど、フリーランスはどこかに不安を抱えながら生きているのが現状です

(フリーランスは不安であるからこそ努力をしますし成長をするので、個人的にはフリーランスの不安は健全なことだと思っています)。

 

②経費精算などが大変

正社員として働いているのであれば面倒なことは会社がやってくれますが、フリーランスになれば年金、健康保険の支払や確定申告などを自分でやらないといけません。

最近ではやよいfreeeなどの会計ソフトがあるため確定申告は大分楽になりましたが、面倒なのは変わりません。

 

 

9.フリーランスに向いている人

フリーランスに向いている人の特徴を2点にまとめました。

 

①仕事に前向き

フリーランスで大変なことっていろいろ言われますが、フリーランスで一番難しいのって実はセルフマネジメントです。

フリーランスは自由すぎる面があり、サボろうと思えばいくらでもサボれます。

しっかりと自分自身をマネジメントしなければなりません。

セルフマネジメントと難しい言葉を使ってしまいましたが、簡単にいうと仕事に前向きかどうか。

仕事を前向きに取り組める人は、さぼることがないのでフリーランスに向いているといえます。

 

②信頼される人間性

フリーランスは信頼される人間性が必要になってきます。

フリーランスが企業から仕事を受託する時、企業側は不安を抱えていると思っておくべきです。

フリーランスは個人個人の実績や信用性が判別しづらい業務形態です。

フリーランスである以上避けては通れない宿命です。

この点を理解した上で、業務に取り組むことが必要です。

信頼してもらえなければ仕事をふってくれないし、仕事は継続しません。

いくら成果を残せるすごい人でも信頼されず仕事を振ってもらえないケースもありますし、逆に能力がなくても信頼を得る能力に長けている人は仕事がもらえます。

フリーランスは能力以上に信頼を得る能力が大事だと覚えておきましょう。

 

 

10.フリーランスになる前にやっておくべきこと

フリーランスになる前に下記2つのことはやっておきましょう。

 

①クレジットカードの上限上げ

フリーランスになる前にやっておくべきこと1つめがクレジットカードの登録と上限金額の引き上げ。

フリーランスになる一番のデメリットというのが、金融的な信用がなくなること。

その人が優秀であろうがなかろうが関係なしに金融的な信用がなくなります。

備えあれば憂いなし。有事に備え、フリーランスとして活動する前に必要なクレジットカードに登録をしたり、クレジットカードの上限額をあげておくのが得策です。

 

②市場価値が高いスキルをつける

フリーランスになる上で最も大事なのが市場価値が高いスキルをつけることです。

仕事は需要と供給のバランスで生み出されます。需要がないスキルを持っていても中々受注は増えません。

逆に、市場価値が高いスキルをそれなりに持っていれば仕事はどんどん舞い込んできます。

 

 

11.フリーランスに向いてないと思ったら

フリーランスは向いている人には天職ですが、向いていない人にとっては想像以上に苦しい思いをする場合もありえます。

事前の見極めが重要です。

フリーランスになる前におすすめしているのが週末副業をしてみることです。

週末起業を通じて、自分がフリーランスの生き方に抵抗がないと感じたらそのままフリーランスになればいいと思います。

 

 

これからフリーランスになろうとしている方の参考になれば幸いです。

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